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東洋船舶 Tech. メルマガ 第7号
“パナマ運河2022年規則改定”
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こんにちは!東洋船舶 海工務部です。
2022年最初のメールマガジンは、パナマ運河の2022年規則改定についてご案内します。皆様のご参考となれば幸いです。
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◆目次
[1] OP Notice to Shipping No.N-1-2022
[2] 規則変更点
[1] OP Notice to Shipping No.N-1-2022
例年通り、2022年1月1日にパナマ運河庁より ‘OP Notice to Shipping No. N-1-2022’ が公開されました。当該Noticeは以下リンクよりアクセス可能です。
https://www.pancanal.com/eng/op/notices/2022/N01-2022.pdf
弊社では2021年からの規則変更点を調査致しましたが、その中でも特に運航に影響を及ぼす可能性のある変更点につきまして、本メールマガジンでご紹介致します。
また、2021年からの規則変更点の一覧につきましては添付をご参照ください。
なお、本調査は弊社独自で行ったものでありすべての変更点を網羅したことを保証するものではございません。また個船毎のパナマ運河の通狭可否につきましては、造船所またはパナマ運河庁へご確認いただくことをお勧めいたします。
[2] 規則変更点
運航に影響を及ぼす可能性のある変更点として、以下7点をご紹介致します。
a) 新パナマ運河通狭船MAX LOAの伸長(添付資料 No.3, No.4, No.5)
新パナマ運河を通狭可能な船舶の最大LOAが367.28mから370.33mに変更されました。本変更は2021年5月から既に適用されており、2022年の規則改定に盛り込まれたものです。
b) Panama Chock装備位置範囲の変更(添付資料 No.10)
Neopanamax船およびPanamax Plus船において、’OP Notice to Shipping No.N-1-2022’ Figure 7の通りにChockの装備位置が規定されています。このうち、Chock SET1~SET4の装備範囲に変更があり、具体的にはSET1/SET4の装備範囲が広くなり、SET2/SET3の装備範囲が狭まりました。
このため、もしSET2/SET3のChockがABAFT OF STEM/FORWARD OF STERN より16~24mの位置に装備されている場合、規則要求を満たさない可能性がございます。
※以下図(Figure7)は2022年版規則からの抜粋ですが、比較のため赤字で2021年版のSET1~SET4範囲を上書きしております。

c) Tug用Chock/Bollardと係船作業区域の適切な間隔の設定(添付資料 No.12)
Neopanamax船およびPanamax Plus船において、Tug用のChock/Bollardと係船作業区域が適切に離れていること(‘Adequate Separation’)を要求する文言が新たに追加されました。
この新たな要求は乗組員およびパナマ運河作業員の安全を担保するための措置と推測されますが、‘Adequate Separation’の設置に関する具体的な記述は見当たらず、詳細は現在調査中です。新たな情報が判明次第、追加でお知らせ致します。
d) Mooring Lineの最小許容角度要件を追加(添付資料 No.14)
Mooring Lineが(Mooring Winchから直接Chockへ導かれるのではなく)Stand RollerやDouble Bollardを介して方向を変えてからChockへ導かれる、という配置は以前より認められております。
2022年版ではこの場合において、Mooring rope の摩耗を防ぐために、Mooring Lineの角度は90度以上としなければならない要求が新たにつけ加えられました。
e) 新Panama運河Chamber内への係留を要求される対象船舶の拡大(添付資料 No.15)
2021年版規則では(9)文言が新しく追加され、Maximum Beamが37.1mを超えるNeopanamax船は、計8本の係船索で新パナマ運河のChamberへ係船されると記載されました。このため個船によっては要求される係船索に対応するために追加のChock装備が必要と判断された例もございます。2022年版では37.1m の記載が削除され、Neopanamax船へと対象が拡大されております。
その一方で規則文言が‘may be’と記載されているため、すべてのNeopanamax船に対してChamberへの係船に必要な装備が要求されるかは個船の確認が必要と思われます。
f) タンカー船のGas Free定義の変更(添付資料 No.26)
規則上のCargo & Slop Tanksの‘Gas Free’の定義が変更となり、concentration of flammable vapors or gasesのLELが10%(2021年版)から1%(2022年版)になるなど、要件が厳しくなりました。
g) 本船空調設備不具合時に取られる措置の追加(添付資料 No.31)
本船の空調設備に不具合がある場合、代替え措置によりパナマ運河通狭を許可されていましたが、2022年版ではCanal Port CaptainによりCase-by-Caseで判断されるとの文言が追加されました。
※ ACP Navigation Regulations, Article 番号が変更されている箇所が数点ございますが、ACP Navigation Regulationが2019年度版に変更となったため対応番号の変更が発生したものです。
添付:OP Notice to Shipping 2022-2021 Comparison .pdf
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