PSCにおけるDetainable Deficiency(拘留可能な欠陥)とは、船舶、乗務員または環境に直ちに脅威を与える欠陥事項であり、船舶がその欠陥を抱えたまま航海することは安全上の問題があるPSC指摘事項を意味します。
PSC検査官の専門的な判断において、欠陥事項が是正される前に船舶が航海を開始することが安全ではないと判断されたとき、PSC検査官は船舶をDetain(拘留)することができます。拘留命令には、船舶が特定の場所に留まるか、他の係留地や錨地に移動しなければならないという指示を含めることができます。
どのような状態がDetainable Deficiencyと判断されるかは一概には言えませんが、一般的に本船や乗組員の安全に直結する欠陥や、環境汚染に直結する欠陥は重くみなされることが多いです。
<Detainable Deficiencyの例>
1.SOLAS規則上
- 主推進力、電気、ポンプ、ステアリングの故障
- E/Rの過度の油漏れ、Insulation Lagの油汚れ
- LSA設備、Fire ダンパ、Ventilation ダンパ、クイッククローズバルブなどの状態不良
- 航海灯、形象物、音響信号の不在、状態不良
- 適切に改補された海図や水路誌の不在
- 必須航海計器の不在または故障
- 無線通信システムの不在または障害
- Minimum Safe Manning Certificateの不遵守
2.Loadline規則上
- 安定性(復原性)が不足しているか、安定性(復原性)条件を計算する能力がない
- 堪航性に影響を与える甲板と船体の損傷/腐食
- ハッチカバーや水密扉などの船体閉鎖装置の状態が悪い
3.MARPOL規則上
- 油水分離器、油排出監視制御装置、およびアラームの不在または不良状態または故障
- スロップタンク/スラッジタンクの空き容量が目的の航海に十分でない
- 油記録簿の虚偽記録又は不在
4.STCW規則上
- 乗組員のcertificate/endorcementの欠如または不十分
- 航海・機関当直の配置/人員が不十分
- 船舶の安全及び保安並びに汚染の防止のために課される職務に不適当な乗組員の能力
- 航海開始時の最初の当直者と交代する当直者の休息が不足する場合
5.ILO条約上
- 次の航海のための食料と飲用水の不足
- 船内の衛生状態が非常に悪い
- 船舶が寒冷地内を航行する場合、居住施設の暖房ができない
- 通路をふさぐゴミが多すぎる
一旦船に拘留命令が出された場合、その事実はPSC拘留記録の一部として残り、少なくとも3年間はウェブ上に公開されます。
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