ニュージーランドがBiofoulingに関する独自の基準を設けていることはよく知られています。
当局の追加質問やスケジュール遅延、入港制限を避けるため、ニュージーランドへ入港する船舶/寄港可能性のある船舶は、以下の対応について検討をお勧めします。
- Biofouling Management PlanとRecord Bookを備え付け、適切に記録する
- Under Water InspectionやCleaningを実施した場合は記録を保管しておく。これらの記録が有用な証拠として認められる要件は、CRMSのSchedule2に記載されている。
- その他下記4.で記載した書類を保管しておく
- ニュージーランド寄港が決定したら(可能性が高まったら)Self Assessmentのフローチャートにより、本船のBiosecurity Riskを確認し、特別な対応が必要か確認する
- Biofoulingに関して質問や疑義がある場合はMPI(vessels@mpi.govt.nz または standards@mpi.govt.nz )へ問い合わせる
詳細は以下をご参照ください。
2023年10月18日更新
2023年10月13日付でCraft Risk Management Standard (CRMS)が更新されました。変更点は記事中に赤字で記載しています。
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1. Biofoulingに関する要求事項
ニュージーランドに到着するすべての船舶は、Craft Risk Management Standard(CRMS)をにおける要求を遵守することを求められます。ニュージーランドに到着する前に船体の海洋生物汚染管理の証拠を提示しなければなりません。
CRMS (updated 13 October 2023)は以下リンクより参照可能です。
https://www.mpi.govt.nz/dmsdocument/19757-Craft-Risk-Management-Standard-for-Vessels
2. 船舶のカテゴリー
CRMS上、船舶は短期滞在船(Short-stay vessels, 29日未満の滞在)と長期滞在船(Long-stay vessels,29日以上の滞在)に区分されます。長期滞在船の方がBiofouling Managementに関する要求が厳しくなる傾向にあり、本船がどちらの区分に属するか注意が必要です。
3. 船舶への要求事項
船舶は次のいずれかを実行し、これを証明する書類を所持すればBiofouling要求事項を満たすことができます。
- 模範事例(Best Practices)に依る持続的な船体Maintenance実施(短期滞在船舶のみに適当)
※Anti-fouling Paintの塗布・Biofouling Management Planの実行などが含まれます。 模範事例(Best Practices)はIMO guidelines, the 2023 Guidelines for the Control and Management of Ships’ Biofouling to Minimize the Transfer of Invasive Aquatic Species (Resolution MEPC. 378(80))が一例。 - ニュージーランド到着前30日以内に船体及びニッチエリア(=海洋生物汚染により影響されやすい船上のエリア)の清掃
- Ministry for Primary Industries(MPI) 承認処置供給業者が、船舶到着後24時間以内に船体清掃できるように予約する。(改造または修理のためにニュージーランドに来る船舶の場合は推奨)。
- 到着時の措置: 利用可能なすべての承認済み処置は、承認済みバイオセキュリティ処置法(MPI-STD-ABTRT)に記載されています。
船舶が上記3点の措置を実施してCRMを満たすことが出来ない場合、Biofoulingを管理するための代替手段(しかし満足出来る同等の措置)を詳細に説明する船舶危険管理計画書(Craft Risk Management Plan)を提供することが必要になります。
4. 遵守に対する証拠提供
船舶が到着する前に、MPIは上記の3つの措置のいずれかを実行した証拠を確認するよう要請します。 証拠は検証可能でなければならず、以下を含むことができます。
- Biofouling Management PlanおよびRecord Book
- Drydockingの日付及び報告書
- Antifouling Certificate
- 船舶運航履歴
- 適切な資格を有する者による独立した検査及び継続的なMaintenance管理(例:清掃又は処理)の証拠
- 詳細については、CRMS (13 October 2023)のSection 1.4を参照してください。
5. 不適合と判断された場合の措置
上記の規定遵守オプションのいずれかを使用したという立証可能な証拠を提供できない場合、MPIは以下を命令/実行することができます。
- ニュージーランド到着時の船体検査の要求
- ニュージーランド港での船の滞在日数の制限
- 船のニュージーランド入港の制限
- ニュージーランドの承認業者によって24時間以内に船体の清掃を実施するよう要請
- この基準を遵守しない場合、検査官または権限のある者による遵守命令を発行することができる。
遵守命令がなされた者は、次の事項を遵守しなければならない。
(a) 命令に従う;そして
(b) 期間が明示されている場合は、その期間内にそれを行うこと
(c) 命令に別段の定めがない限り,命令に従うためのすべての費用及び費用を支払う。
遵守命令に従わない者は法律に違反すると見なされる。 この場合,有罪判決により,個人の場合は3月以下の懲役若しくは50,000ニュージーランドドル以下の罰金又はその両方を科せられる。また,法人の場合は,100,000ニュージーランドドル以下の罰金に科される。
この基準の要件を意図的に満たしていないか、またはコンプライアンス違反につながる不注意が介入体制(例えば、検査や監査)の増加につながることがあります。
6. Self Assessment
それでは、本船がCRMSに適合しているかどうかはどのよう判断すれば良いでしょうか?
MPIはSelf Assessmentのためのフローチャートを提供しており、このフローチャートに沿って本船の状況を確認することで、本船の状態がBiosecurity上のリスクが高いと判断されるかどうかの参考にすることができます。
※ただし、このフローチャートはあくまでSelf Assessmentのためのツールであり、実際のMPIの判断は異なる可能性があることご留意ください。
フローチャートは以下リンクよりご参照いただけます。
https://www.mpi.govt.nz/dmsdocument/51886-Biofouling-Compliance-Self-Assessment-Tool-For-vessels-arriving-to-New-Zealand
7. 特定の規制対象害虫に対する追加要件
Lymantria complex(アジア型マイマイガ( = AGM = FSMC ))
(1) 船がニュージーランド領土に入るとき、船にLymantria complexの卵がないことを保証しなければならない。
(2) 船がニュージーランド領土に進入する直前の12ヶ月間に危険地域を入港し、その訪問が危険地域の危険期間中に行われた場合(CRMSのSchedule 5を参考)、 Lymantria complexの卵がないとの有効な証明書を取得していない限り、当該船舶がニュージーランド領土に入ってこないことを保証しなければならない。
(3) 船舶がニュージーランド領土に進入する直前の12ヶ月間に2つ以上のリスクエリアに寄港し、これらの寄港がその地域の対応するリスク期間内に行われた場合、 Lymantria complexの卵がないとの有効な証明書は、関連するリスク期間に寄港された最新のリスク領域に従う必要があります。
(4) Lymantria Complexの卵がないとの有効な証明書は、MPIが承認した検査機関によって発行されなければならず、次のことを証明しなければならない:
a) 船舶は、出発と同じ暦日の昼間にMPIが承認した検査機関によって検査された
b) その船にはLymantria complexの卵がない。
まとめ
ニュージーランドにおいて、Biosecurityに関する当局の追加質問やスケジュール遅延、入港制限を避けるため、以下の対応について検討をお勧めします。
- Biofouling Management PlanとRecord Bookを備え付け、適切に記録する。
- Under Water InspectionやCleaningを実施した場合は記録を保管しておく。これらが有用な証拠として認められる要件は、CRMSのSchedule2に記載されている。
- その他上記4.で記載した書類を保管しておく。
- ニュージーランド寄港の前にSelf Assessmentのフローチャートにより、本船のBiosecurity Riskを確認し、特別な対応が必要そうか確認する。
- Biofoulingに関して質問や疑義がある場合はMPI(vessels@mpi.govt.nz または standards@mpi.govt.nz )へ問い合わせる。
以下情報もご参照ください。
MPI website_Biofouling Management全般
商船に対する推奨事項
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