まとめ
- RightShip Inspectionとは、検査官が本船に乗船してソフト/ハード面の安全性を確認する検船です。
- RightShip Inspectionを要請される理由として、以下3点がよく挙げられます。①RightShip のVetting過程において、本船の安全状態を実際に確認する必要がある場合 ② Safety Scoreが2以下に下がった場合でInspectionの受検によってScore改善の可能性がある場合 ③上記①,②に当てはまらないが、特定の団体からのInspection実施要求がある場合(例として豪州の特定港湾や資源Majorのターミナルへの着桟許可要件としてRightShip Inspectionが要求されることがあります)
- RightShip Inspectionは‘RightShip Inspection Ship Questionnaire’(RISQ)を使用して行われる検船であり、RightShip Inspectionを受検する際は管理会社と本船は事前にRISQを確認し準備を行うことが重要です。
1.RightShip Inspectionとは?
RightShip Inspection (正式にはRightShip Dry Bulk Inspection)は、‘RightShip Inspection Ship Questionnaire’(RISQ)を使って特定のDry Bulk船の安全にかかわるソフト/ハード面の安全状態を確認する検査です。
RightShip Inspectionの検査結果は包括的なデュー·ディリジェンス·プロセス(=所謂Vetting Process)の一環として利用されます。検査結果はRightShipが提供するVetting サービスの一環として、Vettingサービスの依頼者へ提供されます。サービス依頼者以外の第三者に開示されることはありません。
2.RightShip Vettingとは?
RightShip Vettingとは、RightShip社とVettingサービスを契約している顧客(船会社/荷主/ターミナルなど)からの依頼に応じて、特定船の審査を行うものです。顧客が本船のVettingサービスを要請する代表的な理由として、当該顧客が関係する航海に本船がノミネートされた場合が挙げられます。Vetting における審査はRightShip社独自の基準(‘Dry Bulk Standard Vetting Criteria’)が用いられる他に、顧客ごとの追加の基準があればそれも加味した上で、当該船舶の審査結果が顧客へ連絡されます。なお、VettingとSafety Scoreの違いについてはこちらをご参照ください。
3.なぜRightShip Inspectionの受検を要請されるのか? ①Vettingによる理由
前述の通りRightShip社は顧客の要請を受けて本船の審査を実施します。さて、この審査には前述の‘Dry Bulk Standard Vetting Criteria’が使用され、具体的にはPSC検船や事故の履歴/船齢/管理会社など多岐にわたる項目が審査されます。このCriteriaには審査に合格するために必要な基準が記載されており、幾つかの項目においては、机上の審査において本船が基準を満たさなかった場合にはRightShip Inspectionを受検し本船の状態を実際に確認することが要求されます。つまりそのような場合、RightShip Inspectionを受検し結果が基準に達していることが確認されるまでは、本船はRightShip のVettingに合格することができません。
なお、Safety Scoreは本船Vettingを実施する際のひとつの安全指標に過ぎません。このためSafety Scoreが 3以上の船でもRightShip Inspectionが要求されることもあります。
4.RightShip Inspectionの対象船
‘Dry Bulk Standard Vetting Criteria’によって規定されている、RightShip Inspectionが必要な船舶は以下の通りです。
- 船齢14年以上かつ8,000 DWT以上のDry Bulk船舶(1年に1度 RightShip inspectionが必要)
- 過去24か月以上にわたって数多くのPSC指摘事項があり、改善の兆しが見えない船舶(一般に12か月ごとに25個以上のPSC指摘事項がある場合)
- 24か月以内にPSC Recordが無い船舶
- 24か月以内にPSC Detentionが2回以上ある船舶
- 36か月以内にカテゴリに関係なく、繰り返し発生したタイプのインシデントを持つ船舶
- 24か月以内に発生した、過失が証明されたCategory A又はCategory Bの事故の関連船舶
- Poor Safety Managementと判定された管理会社(DOC Holder)の管理船舶
- Poor operational and safety performance船舶と判定された船舶
- RightShip Vettingサービス顧客からの依頼があった場合
- その他必要と判断される場合
5.RightShip InspectionとSafety Scoreの関係
ここからはSafety ScoreとRightShip Inspectionの関係についてご説明します。
まず、Safety ScoreはRightShip PlatformのSafety Score Ruleに基づいて自動的に算出される指標です。Safety Scoreの指標を算定する際に使用されるSafety Score Ruleには、RightShip Inspectionは含まれておらず、RightShip Inspectionの受検有無は船齢制限等の一部の例外的な場合を除き、Safety Scoreに影響することはありません。つまり、RightShip Inspectionを積極的に受検したからと言ってSafety Scoreが3から4に上がる、などということはありません。では、一部の例外的な場合とはどのような時でしょうか。
6.なぜRightShip Inspectionの受検を要請されるのか?② Safety Scoreの改善
本船のSafety Scoreが2以下に下がった場合、Safety Scoreを改善する手段としてRightShip Inspectionの受検を要請されることがあります。例えば12か月以内にCategory Aの事故を起こした場合や、24か月以内にPSCによる拘留が2件以上発生した場合などです。このようなケースではRightShip Inspectionを受けることでSafety Scoreが改善することもあります。
ただし、RightShip Inspectionを受けることがSafety Score回復の唯一の方法とは限りません。関係者はScoreの改善にはどのような方法が最適なのかをよく検討する必要があるでしょう。
7.RightShip Inspectionの実施方法と受検準備
RightShip Inspectionには2つの実施方法があります。1つ目は検査官が乗船して検査する、これまで一般的な方法です。検査官は1名もしくは2名が乗船しますが、2名の検査官が乗船して検査する方法をRightShipはDual inspectionと呼んでおり、これは検査時間を短縮するためのRightShipの新たな取り組みです。
2つ目は検査官が管理会社によってあらかじめ提出された書類等をReviewし、乗船検査では必要な項目だけ確認するハイブリッド方式です。こちらも実際の検査時間を短縮するためのRightShipの新たな取り組みです。どちらの検査方法も、検査される項目に変わりはありません。
RightShip InspectionはRISQを使用した検査です。管理会社と本船は十分な時間的余裕を持ってRISQの項目を確認し、必要に応じて対応することが重要です。
注:上記はRightShip website上のKnowledge Centerを参考にして作成致しました。
https://rightship.com/resources/knowledge-base/?section=the-rightship-platform
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