ブラジルの現地コレスポンデンツであるProindeが船員の身分証明書に関するCircularを発出しました。2023年5月1日より、船員の身分証明書に関する運用が厳格化されます。これにより、船員の国籍によってはブラジルでの乗下船や上陸時にVisaが要求されるなど、追加の書類・手順が課されることがありますため、現地代理店へのご確認をお勧め致します。
詳細
ブラジルのimmigration authorityは、2023年5月1日以降、船員の身分証明書(SID:Seaferer's Identify Documents. いわゆる船員手帳) としてはILO C185に基づいて発行されたもののみを認めると発表しました。この決定は2020年に既に行われていましたが、COVID-19の世界的流行を考慮して適用が延期されていたものです。この適用延期措置が2023年4月30日をもって終了するとの発表が行われました。
2023年5月1日以降、船員のSIDがILO C185に基づかないものである場合、ブラジルでの乗下船・上陸に際してはVisaの所持を要求されます。ただし、ブラジルと船員の母国間においてVisa免除に関する特例措置が締結されているケースもありますので、詳細はManning Agent等への確認をお勧め致します。
船員の母国がILO C185を批准しているかどうかは以下リンクより確認可能です。フィリピン・インド・ミャンマーは批准国としてリストに記載されています。
https://www.ilo.org/dyn/normlex/en/f?p=NORMLEXPUB:11300:0::NO::P11300_INSTRUMENT_ID:312330
Circularは以下リンクよりご参照いただけます。
https://proinde.com.br/circulars/ilo-c108-sids-no-longer-accepted-in-brazil/
2023年7月18日Update
5月1日以降、中国人・ベトナム人船員がブラジルへ寄港した際に、上陸や下船が無くとも罰金を課されたケースが発生したとの情報がございます。(中国、ベトナムは ILO C185を批准していません)
同じ状況でも罰金が課されるケース、そうでないケースが混在しており、各港当局の判断にも依るものと推測されます。
2023年8月14日Update
本件に関連し、ベトナムとブラジル間の2国間協定が締結され2023年8月31日より有効となります。これによりベトナム人船員はベトナム発行の船員手帳、パスポートが身分証明書として認められ、ブラジル寄港の際にはVisa不所持による罰金の対象外となります。
但し現地の検査官の判断は異なる可能性もございます。検査官に船員が協定等について説明できるよう、Brazil寄港の際には説明資料を本船に対して送付しておくことも有効な手段と思われます。
同様に中国ーブラジル間でも以前より2国間協定が締結されていますが、ベトナム―ブラジル間とは対象とされる範囲が異なります。
協定の詳細が必要な方はこちらまでご連絡ください。
コメント
1件のコメント
先日弊社関係船がBrazilに寄港した際、中国人乗組員のSIDがILO C185に基づいておらず、有効なVisaも不所持であったため罰金を課されるケースが発生しました。なお、この時船員の乗下船は実施されず、乗組員は本船に留まっていました。
一方で同じ条件下でも罰金が課されないケースもあり、各Port Authorityの判断に委ねられる部分が大きいものと推測されます。
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