2024年1月より海運業界への適用が開始されたEU-ETSですが、その責任主体となるShipping Company※に規則を遵守させ、監督する役割を持つ管轄国(Administration Authority)の割り当てが、2月1日までに発表される予定です。
※Shipping Company : Registered Owner もしくはRegistered Ownerから委任を受けた船舶管理会社
管轄国が発表された後、スムーズにEU-ETSに対応するために船主・船舶管理会社それぞれが行うことを以下の通りご案内しますので、ご参考ください。
1.船主・船舶管理会社
- (未決定の場合)船主・管理会社のどちらがETS義務※を保持するか決定する
- EU-ETSに対応するための手順・責任範囲・義務等について話し合う。要すれば船舶管理契約を更新する。
※ETS義務:排出枠を管轄国に償却する義務。ETS義務とEU-MRVの責任主体は同一でなければならない。
2.船舶管理会社
- THETIS-MRVにて管轄国を確認する
- 割り当てられた管轄国のNational Administrator※へ連絡する、もしくはWebpageを確認する等により、償却口座(MOHA:Maritime Operator Holding Account)の開設方法を確認する。なお、管轄国によっては、自国に割り当てられたShipping Companyへ直接MOHAの開設等について案内を送付する場合もある。
- 管轄国発表より40営業日以内にMOHAの開設を申請する。この際、船主に代わってETS義務を履行する場合は船主との間で交わした委任状の提出が必要。委任状の提出が無い場合、該当船舶のETS義務は船主にあるとみなされる。
各国のNational Administratorの連絡先は以下リンク先Webpageの最下部’Links’の’Contact Points’をご参照ください。
https://climate.ec.europa.eu/eu-action/eu-emissions-trading-system-eu-ets/union-registry_en#links
※National Administrator:各国でEU-ETSに関する口座の開設や維持を担当する行政機関
3.船主
- 管理会社にETS義務を委任する場合、委任状を発行する。
- 自身でETS義務を履行する場合は、MOHA開設の手続きに進む。
管轄国はTHETIS-MRVをベースとして発表されます。このため、自社管理船のない船主の場合、2月1日に管轄国は割り振られないものと推測されます。この場合、その船主の所有する船舶が2024年以降で最初に寄港したEUの国が管轄国となり、船主はMOHA開設等の手続きのため管轄国へ連絡する必要があります。
委任状のフォームはClass NKがひな形を発表しているほか、PIクラブ他業界団体等でも検討が進んでいます。ご参考にClass NKのひな形を添付します。
EU-ETS制度については以下リンクをご参照ください。
https://climate.ec.europa.eu/eu-action/transport/reducing-emissions-shipping-sector/faq-maritime-transport-eu-emissions-trading-system-ets_en
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